こんにちは!諜報部長!現役税理士の諜報部員:Dです。
寒くなってきましたね!これは、豆知識ですが、税理士の仕事は、
基本的に寒くなってくると忙しくなるんですよ!!さて、今回も宜しくお願いします。
今回の報告は、税理士から見た、「出張・旅費」について報告させて頂きます。
■出張・旅費
開業した法人のお客様によく相談を受けることがあります。
それが「出張旅費規程を作って運用すれば節税になるって聞いたんですけど…」と言った内容です。
出張旅費とは出張に行った際の「旅費」や「交通費」、「飲食費」のことを言います
(なので日帰りであれば旅費、飲食費のことを言います)。
本来ならば出張旅費に関しては会社の役員、従業員ともに実費精算するのが基本ですが、
会社のルールとして出張旅費規程を作って出張手当として定額支給することも認められます。
そもそも出張手当とは自宅から離れた場所に出張に行くことによって、
出張費、宿泊費はもちろん、いつもならかからない飲食代等もかかるので、
その埋め合わせを会社がしてあげようとするものです。
ではなぜ旅費規程を作って運用することが節税になるのでしょうか。
●出張手当は給与扱いされない
実費精算すれば単に交通費、宿泊費、飲食費の立替と言うことになりますが、
役員、従業員が支払った実費以上の金額を法人が定額で支給することになれば、
その浮いた差額部分は役員、従業員の手取りとなりますが、給与扱いとはなりません。
つまり、役員、従業員は所得税、住民税が課税されることなく手取り額を増やすことができます。
●社会保険料の報酬に該当しない
出張手当は社会保険の計算上の報酬にも含まれません。
だいたい報酬の30%(会社と従業員との折半なので15%ずつの負担)が社会保険料のため、
従業員、役員の負担額はもちろん会社にとっても負担額が減ることになります。
これだけ聞くと役員、従業員だけでなく、会社にとってもメリットのある出張旅費ですが、
出張旅費規程を作り、役員、従業員ともに運用することで書類の作成や、
承認書類を整備する手間がかかることがデメリットとしてあげられます。
また根本的な部分として注意しなければいけないのは、
適正な出張旅費を支払わなければ、出張旅費全額が給与課税される危険性があるということです。
そのため同規模、同業種との比較をしたり、役員と従業員との手当に大きく隔たりがあったり
といったことが問題になりやすく、税務署が目をつけやすいポイントですので、
十分に注意することが必要です!
さて、今週の報告は以上です。次回もぜひ宜しくお願いします!