こんにちは!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。

さて、今回からのテーマは、
「税理士の報酬相場」
いうことでお話をして
いきたいと思います。

税理士に依頼をした経験がある方や、
現在、税理士と関与中の事業者であれば
なんとなくわかるかもしれませんが、
税理士を利用したことが無い方や
一般個人の方であれば、
税理士の報酬というのは中々検討も
つかないかもしれません。

インターネットを調べてみても、
色々な情報があるので、
どれが正しいのか。。。

ということで今回は、
税理士紹介会社の情報・経験から
税理士報酬・料金の相場について
お話をしていきたいと思います。

実際に税理士の報酬を調べている方、
これから税理士を依頼しようと思っている方に、
少しでも役立つ内容であれば幸いです。

税理士の報酬相場-①個人事業主の場合

■税理士の報酬相場-①個人事業主の場合

まず、お話しさせて頂きたいのは、

「税理士の報酬がなぜわかりにくいか」

という問題です。

まず、簡単な理由は
役務(サービス)提供だからです。
手に取れるもの・見えるものでない分、
料金は不明瞭になりがちであり、
更に、通常は対事業者向け(BtoB)の商売なので、
日常的に誰もが利用するサービスと比較し、
情報量が圧倒的に少ないからです。

次に、報酬が自由に設定できるからです。
以前、税理士の業界では、
報酬規程というものが存在しました。
これにより、同じような業務を依頼すれば
全国一律で同じくらいの料金で依頼可能だったのですが、
現在、これは撤廃されていますので、
各事務所が自由に報酬を決定できます。
報酬が極端に低価格の事務所も存在しますし、
高額な案件しか引き受けないという事務所もあります。

そして、上記の「対事業者向けの役務」という理由と、
「報酬を自由に設定可能」という理由が合わさった結果、
税理士に依頼する側から見ると、
複雑な料金体系が存在していることが多くなっています。

税理士事務所の料金表をホームページや
税理士からの提供された資料として
ご覧になったことがある方も
いらっしゃるかもしれませんが、
シンプルな料金体系の事務所は
非常に少ないです。

特に、とてつもなく低価格を打ち出している
税理士事務所ほど、オプションというか、
料金が上乗せされる要因が多く、
結果として、普通の事務所と大差ない、
もしくは、普通の事務所より高額になる、
というケースも珍しくありません。

年商、業種、業務内容、従業員数、訪問回数等、
数多くの要因が報酬を上げ下げする理由になり、
初めて税理士を依頼する人からすると、
自分が求めているサービスがいくらなのかがわからない
という状況になっています。

その為、最終的には税理士と対面して、
直接、概算の見積もりを教えてもらうまで、
料金が明確にならないというのが実情です。

●それでも報酬相場・目安は存在する

ただ、それでも
ある程度の相場感は存在します。

知人で税理士を既に依頼している人に
尋ね回ってみることで理解したり、
税理士事務所のホームページに掲載してある
料金表を数多く見たり、
弊社のような税理士紹介会社へ相談したり、
様々な方法で調べることも可能です。

ただ、どれも結構面倒だと思いますので、
今回は「個人事業主の場合」の報酬相場を
お話していきたいと思います。

●税理士報酬相場:個人事業主の場合

まず、大前提としてお話しますが、
こちらは一般個人の方ではなく、
給与所得以外の事業所得や不動産所得等が
存在する方の報酬相場です。

【最低報酬の相場】

まず、個人事業主が税理士依頼する場合ですが、
最低でも年間10万円前後は必要になると
お考え頂いた方がいいと思います。

上記内容は、弊社に税理士紹介をご希望頂く
事業者さんにもお話しているのですが、
この金額でも「高い!高すぎる!」と
感じるようであれば、
年間5万円以下でお探しだと思いますので、
税理士に依頼しない方がいいと思います。

その条件で受ける税理士というのも
稀に存在したりするのですが、
多くのケースが古くからの友人だったり、
親族等の縁故だったり、という場合です。
見知らぬ人から相談に来て、
そのくらいの価格で引き受けるという事務所を探すのは
かなり難しいと思って頂いた方が良いと思います。

【報酬の増減に影響を与える要因】

次に、どのように報酬が増加していくか?
ということですが、これもわかりやすいのは、

  • 年商
  • 記帳代行の有無
  • 打ち合わせ回数

大きくこの3点です。

年商は、

  • 1,000万円未満
  • 1,000万円以上
  • 3,000万円以下

くらいで、報酬の増減基準を
持っている事務所が多いです。

何故、年商3,000万円程度までしか
想定していないかと言いますと、
現段階においては、年商1,000万円以上の事業者で、
継続的にそれ以上の売上が見込めるケースは、
消費税等も考慮して税理士が
早々に法人化を勧めると思いますので、
特殊な事情が無い限り、
売上3,000万円を超える個人事業主
というのはあまり税理士側も想定していません。

以前は、医科・歯科等の開業医さんは
売上の大きい個人事業者ばかりでしたが、
現在は医療法人も設立可能なので、
ある程度売り上げが増えた方は、
医科・歯科でも法人化しています。

記帳代行に関してですが、
証票類(請求書や伝票)の枚数によって変動します。
証票類が多くなるかどうかは、

売上増加ももちろん影響しますが、それよりも、
営んでいる事業で大きく変わると思いますので、
Web制作や建設関連の職人さん等は証票類が少なく、
小売業や飲食業等は証票類が多いので、
それ相応に報酬額に影響します。

ただし、最近はクラウド会計等の登場で、
通帳のデータやクレジット明細を自動で取り込み、
ある程度まで事業者側で作業可能な場合もあるので、
そういったケースは、この報酬は加算されません。

最後に打ち合わせ回数ですが、
これは年1回(確定申告時)だけなのか、
半年に1回、3~4か月に1回か、
というケースになると思います。
当然、回数が多くなると報酬も上がります。

「税理士と顧問契約をすると
毎月の定期打ち合わせが必要」

という認識をされている方もいますが、
年商1,000万円~3,000万円くらいの
個人事業主の場合、そこまで税理士も強要しません。

個人事業主は、代表者が最前線で働いているので
時間的に余裕がないことも知っていますし、
必要な時以外は仕事をした方が良いと
税理士も思っている為です。
まあ、付き合う事務所が開業税理士の場合は、
代表者が活動した分だけ売上に繋がりやすいということを
税理士自身が理解しているということです。

勿論、打ち合わせを毎月行わない契約でも、
随時、不明点や質問をTELやメールするのは
問題ありませんのでご安心ください、

【報酬相場・目安】

上記を踏まえて、年商3,000万円以下の
個人事業主が税理士に依頼する際の報酬目安ですが、
概ね、年商の1~1.5%前後になると思います。
そして、この報酬額は年間総額です。
その総額を毎月支払分と
申告時(3~5か月分)に分けて、
請求される形になると思います。

具体的には、仮に報酬総額が年間30万円だとしたら、
毎月2万円+確定申告時6万円、これで年間30万円、
というような内容です。

当然、毎月の打ち合わせが必要、
大量の証票類がある記帳代行の依頼等は
例外として更に報酬があがりますが、
目安としては、最低10万円前後ということと、
年商の1~1.5%前後と考えて頂ければと思います。

【注意事項】

個人事業主様の中には、

「申告だけなので安くお願いします」

という内容で税理士への依頼を
ご希望される方がいらっしゃいます。

確かに、このやり方だと税理士の業務は
少なくなるので、料金は下がるのですが、
「申告だけ」が意味する内容が
人によって大きく異なります。

「自分で会計ソフトに入力していて、
税理士がチェックして申告書作成・提出を希望」

「打ち合わせは確定申告の時だけで、
わからないときは質問できて、
証票類を丸投げして申告書作成・提出を希望」

これ、前者も後者も「申告だけ」と
ご希望された事業者様のご要望内容です。

前者はかなりの確率で
最低料金付近の受託になると思いますが、
後者はそうはなりません。

税理士報酬は前段でご説明した通り、
複数要因で定まっているので、
「打ち合わせ回数」だけ下げても、
その分しか安くはなりません。

また、同様に確定申告直前に依頼すれば、
(依頼している期間が短いので)税理士の報酬が下がる
と考えている方がいらっしゃいますが、
これも間違いです。

これは法人でも個人事業主でも同じですが、
申告書を受け持つ時点で考え方は
「1期(1年分)」です。

余裕を持って事業年度の始まりから依頼しても、
確定申告期限ギリギリに依頼しても、
結果として1年分なら税理士の作業は同じです。
なので、確定申告期限直前に依頼しても、
「申告書作成・提出」という業務に関しては
報酬額は変わりません。
むしろ、確定申告の場合は、全員が同じ期限の為、
直前の依頼の場合は急ピッチで作業しなければならない分、
通常時に依頼するよりも値上がりするケースすらある、
とお考え頂いた方がいいと思います。

さて、今回の報告は以上です。
次回も同じテーマ、
「税理士の報酬相場」
について報告したいと思います。

上記で申し上げました通り、
税理士の報酬は相場が存在するものの、
中々わかりにくいものです。

実際に税理士と関与している知人がいれば
相場感をご自身でも知ることが可能ですが、
そうでない場合は多数の税理士事務所の
ホームページを見ても、中々ピンと来ないかもしれません。

もし、税理士に依頼したいけど
報酬相場がわからないので不安・・・
という方に関しては、
ご自身の場合の税理士報酬相場について
お話することも出来ますので、
是非こちらにご相談ください。

税理士紹介ネットワーク~タックスコンシェルジュ~
https://www.tax-concierge.net/

また、次回宜しくお願い致します。