お世話になってます!さすらいの情報収集家Kです!
最近は一気に春らしい気候が増えてきましたね!!

さて、早速ですが、今週の報告に入らせて頂きます。

退職した後にやるべきこと-年金の切換手続き

前回に引き続き、退職した後にやるべきことをまとめてみます。
今回は、年金についてです。
サラリーマンの方は、厚生年金に加入しています。
前回ご紹介した健康保険と同様に、
退職すると切換手続きが必要になるのです。

そこで、今回は年金の仕組みを確認しながら、
必要となる手続きについてまとめてみます。

●年金とは?

年金とは、働いて収入がある現役時代のうちに保険料を支払い、
引退した老後にお金を受け取ることができる制度のことです。
わが国では、健康保険と同様に、国民皆年金制度が導入されていて、
原則20歳以上60歳未満の国民すべてが年金制度に加入しています。

この時、サラリーマンが加入している年金と
その他の自営業の方などが加入している年金とでは
その制度が異なります。次の図を見てください。

年金制度はよく「二階建て」と言われます。
図を見ると1階部分として国民年金があり、
2階部分に厚生年金保険があります。

自営業の方などは、第1号被保険者として国民年金に加入し、
サラリーマンや公務員等は第2号被保険者として
国民年金と厚生年金保険に加入しているというわけです。

このほかに、第2号被保険者の被扶養配偶者が
第3号被保険者として国民年金に加入しています。

せっかくなので国民年金と厚生年金保険の
違いについても見てみましょう。

●国民年金と厚生年金保険の違い

先ほど説明した第1号~第3号被保険者の
どこに該当するかによって違いがあります。

次の表を見てください。

第1号被保険者 第2号被保険者 第3号被保険者
加入条件 自営業・無職・学生などで
20歳以上60歳未満
・厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務する人すべて
・公務員、教職員などすべて
第2号被保険者の扶養配偶者のうち、年収130万円以下で健康保険の扶養配偶者になれる人
加入している年金 国民年金 国民年金および厚生年金(共済年金) 国民年金
保険料 物価や実質賃金などから決定
H28年分 16,260円
※毎年増加しています
報酬月額などに基づいて算出
詳しくは、下記(※)参照
本人負担なし
納付方法 納付書または口座振替 給料から天引き 納付不要
貰える年金 老齢基礎年金 ・老齢基礎年金
・老齢厚生年金(老齢共済年金)
老齢基礎年金
※第2号保険者 保険料
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-gaku/gakuhyo/index.html

大きな違いは、保険料の支払い方や金額、また貰える年金が異なります。
サラリーマンの扶養配偶者で年収130万円以下の方は、
保険料を負担せずに老齢基礎年金を受け取ることができるのも特徴です。

逆に、自営業者などは扶養配偶者でも
個別に国民年金に加入し保険料を納める必要があります。
サラリーマンの方が退職した場合は、
第1号被保険者になるか、第3号被保険者になるかの
いずれかを選択するという事になります。

●退職して国民年金へ切換える

実は、サラリーマンの方が退職すると、
翌日に厚生年金の資格を喪失し、同時に国民年金に加入しています。
つまり、何も手続きをしなかったとしても、
保険料を納める義務が発生しています

保険料を納めないと貰える年金が減少したり、
場合によっては一切もらえないこともありますので、
しっかり支払っておきましょう。

会社を退職した場合の具体的な手続きは次の通りです。

届出する場所 市区町村役場の国民年金窓口
期限 退職後14日以内
必要書類 ・退職日がわかるもの(離職票など)
・年金手帳
・印鑑(市区町村によって異なりますが不要な場合も多いです)

また、ご自身に扶養配偶者がいた場合は、
配偶者も第3号被保険者の資格を喪失しています。
ですので、扶養配偶者の方も第1号被保険者への切換手続きが必要です。
意外と忘れがちですので、忘れずに手続きをしてください。

●サラリーマンの扶養に入る場合

例えば、結婚するので会社を辞め、
サラリーマンのパートナーの扶養に入るような方もいると思います。
これは、第2号被保険者から第3号被保険者になるということです。
この場合は、どのような手続きが必要となるでしょうか?

実は、ご本人の手続きは不要です。
その代わりに、第2号被保険者であるパートナーが
お勤めの会社に申請する必要があります。
但し、会社を退職してから扶養に入るまでに期間が空く場合は、
第1号被保険者の手続きが必要になりますので注意してください。

●国民年金保険料の納付が困難な場合

所得が少ないなど、保険料を納めることが経済的に困難な場合は、
本人の申請手続きによって承認を受けると、
保険料の納付が免除になるなどの制度があります。

納付が難しいという方は、必ず免除等の申請を行ってください。
ずっと未納のままでいるより格段にメリットがありますから。

詳しくは、日本年金機構のホームページをご確認ください。

※保険料を納めることが、経済的に難しいとき
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html

年金の仕組みや手続きについて理解できたでしょうか?
年金は、保険料を納付した期間が
原則25年を満たさないと受け取ることができません。

そして、ずっと支払っていなかった保険料を
あとから支払おうとしても、原則2年分しか支払うことができないのです。
※特例措置を利用すれば、最長過去5年分

ですから、支払えるうちにしっかりと手続きをして
納めるようにしましょう。

今週の報告は以上です。
また次週、宜しくお願い致します。