こんにちは!諜報部長!税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。
この時期は、新入社員や就活中の学生たちが街に増え、
天候や気温以外にも春を感じさせてくれますね。
さて、前回から「税理士と仲が良い職種」
という内容でお話させて頂いておりますが、
今回も引き続き、そのテーマで報告させて頂きます。
多くの付き合いがある税理士さんですが、
このテーマでは、「業務上」という括りの中で、
税理士さんと仲の良い職種について、話を進めていきます。
■2つ目:弁護士
前回では、社会保険労務士・司法書士・行政書士、
という3つの士業の人たちと税理士さんの関連性をお話しましたが、
仲が良い士業はこの3つだけではありません。
具体的には、弁護士さんがそれに当たります。
弁護士・・・日本最難関の国家資格で、基本的に各種の法律相談や訴訟代理人、
民事事件(個人・民間同士でのトラブル等)に介入できるのは弁護士さんだけです。
テレビドラマや映画の中では、刑事事件を応対する弁護士さんが
描かれやすいと思いますが、実際、都市部などでは個人間のトラブルや、
企業からの要望が多い為、刑事事件ばかり扱っているという弁護士さんはほぼいません。
では、なぜ、弁護士さんと税理士さんは「業務上」付き合いがあるのでしょうか?
●税理士さんと弁護士さんの関係
税理士さんが弁護士さんと付き合いをする一つの理由は、
前回の3士業と同じく、自らの関与先のためです。
税理士さんは事業活動を行う関与先との付き合いが多数あります。
そして、全ての関与先がそれに当てはまるわけではありませんが、
一部の関与先では、税法以外の法律知識を必要とする場合が
発生することがあります。
「新サービスを始めるけど、これは法律上問題無いのか?」
「新規で契約書を作らなければならないのだけど・・・」
等々、税理士さんの専門分野ではない領域の要望が
出てきてしまう可能性があるわけです。
こんなとき、税理士さんも分野外のことについて、
適当な話をするわけにいきませんので、
やはり「餅は餅屋」ということで、
適切な専門家の見解を仰ぎたいと思うわけです。
中には税理士さん自体が窓口となって、
(ご自身が)契約している弁護士さんに対して、
関与先の代わりにその旨を相談してくれる場合もありますし、
シンプルに、関与先に弁護士さんを直接紹介する、という場合もあります。
これが、税理士さんが弁護士さんと付き合いをする一つ目です。
●弁護士さんがいないと業務が進まない?
二つ目は、税理士さんが業務を進めるにあたって、
弁護士さんが必要不可欠になる場合です。
簡単に言うと、トラブルの解決です。
税理士さんは各種の税法の専門家として、
企業や個人の方々とお付き合いをしています。
税に関わること、つまり「お金」の専門家が、税理士さんです。
ですが、「お金」というのは、「命の次に大事」と言われるほど、
現代社会においては重要なものですので、
非常にトラブルを生みやすいものでもあります。
わかりやすい例が、相続に関することです。
個人の方であっても、貯金をしていたり、
マイホームを持っていたりしますが、
税理士さんと付き合うような資産家の方となると、
それだけでなく、株式や不動産も大量に保有しています。
株式や不動産の話も出ましたが、換金出来たり、
お金を生んだりする資産なので、実質的には「お金」と同等、
もしくはそれ以上に価値がある重要なものです。
そして、その資産家の方がお亡くなりになった場合、
相続が発生しますので、通常であれば、遺産分割協議などを経て、
相続税の申告をしていくことになります。
問題無ければ、相談を受けたり、申告書を作成したりと、
税理士さんも業務を粛々に進めていくのですが、
そうならない場合が、トラブル発生時です。
「遺産分割の話がまとまらない・・・」
「兄弟間でケンカが始まるほど、関係が悪化してしまった・・・」
等、揉め事まで発展してしまう場合があります。
そうなると、日本の法律上、
トラブルに介入できるのは弁護士さんだけですから、
弁護士さんに入ってもらって、解決してからでないと、
税理士さんは業務を進めることが出来ないわけです。
一つ目の理由は、他の士業同様、関与先への要望応対が目的でしたが、
二つ目の理由はこのように、全く違うものなのです。
ただ、どちらも、弁護士さんでなければならない理由ですので、
開業している税理士さんであれば、必ずと言っていいほど、
弁護士さんとツテを作っています。
また、弁護士さんにとっても、法律顧問としての顧問契約を
獲得したい人は多いので、企業を多く抱える税理士さんとの付き合いは、
非常にメリットが大きいわけです。
●ちなみに
日本の法律だと、弁護士さんは、登録するだけ(無試験)で
「税理士」の資格を得ることが出来ます。
稀に存在しますが、弁護士事務所の屋号名が「○○法律会計事務所」
というような場合は、その事務所の弁護士さんが
「税理士登録もしている」ということが多いです。
ただ、弁護士さんは「税法」に関しての勉強を
してきたわけではありませんし、
一人の人が両方の業務のプロフェッショナルになるのは
現実的ではありません。
こういった場合は、血縁関係のある税理士さんの事務所を
引き継がなくてはならなくなった場合や、
弁護士事務所も税理士事務所も法人化して、
「経営者」としての立場で活動する等の理由が多いと思います。
それでは、今回の報告は以上です。
次回は、「税理士と仲が良い職種」の3つ目について、報告致します。
また、次回宜しくお願い致します。