お世話になってます!さすらいの情報収集家Kです!
諜報部長!!春ですが、悲しいニュースもあります。
熊本~大分の地震ですが、早期に収束することを祈るばかりです。
さて、早速ですが、今週の報告に入らせて頂きます。
■サラリーマン副業のススメ①-確定申告・個人事業主の基礎知識
近年、サラリーマンの副業が増えているようです。
副業と言えば、昼間は会社に勤め、夜にバイトをするのが一般的でしたが、現在は様々な選択肢があり、特にインターネットを活用したものが増えているようです。
そこで今回は、サラリーマンの副業について基礎知識をまとめてみたいと思います。
●そもそも副業ってなに?
副業とは、「会社に勤めるなどの本業以外に収入のある仕事のこと」を言います。
例えば、インターネットを使った副業としては、アフィリエイトやECサイト、オークションサイトが定番ですが、最近ではフリマアプリやネット動画、キュレーションサイト、クラウドソーシングサイトなどの新しいものが生まれて来ています。
副業を税金の面から考えると、
そもそも「副業」という言葉は税法上にはありません。
あくまでもどのような収入・所得があるかの区分があるだけです。
ここで、副業に相当する所得区分を見てみましょう。
給与所得 | 勤務先から受ける給料、賞与などの所得を言います。 |
---|---|
事業所得 | 原則的に個人事業主として開業届を出して、事業として得られた所得をいいます。 |
不動産所得 | 土地や建物などの不動産などを貸付けて得られる所得を言います。 |
配当所得 | 株による配当や、投資信託などの収益分配などによる所得を言います。 |
譲渡所得 | 土地、建物、株式、宝石、骨董品などの資産を譲渡したときに得られる所得を言います。 |
雑所得 | 原稿料、講演料、フリマ、ネットオークション、アフィリエイト、動画投稿などその他の所得区分に該当しない所得を言います。 |
副業として、インターネットを使って得られた所得は、
概ね「雑所得」にあたることがお分かりかと思います。
●副業は確定申告が必要?
サラリーマンが副業で得られた所得が年間20万円以上である場合は確定申告が必要です。この時、「収入」と「所得」を混同されている方がいますので気を付けてください。
収入と所得の違いは、次の式を見ればわかると思います。
所得=収入ー必要経費
例えば、フリマアプリの売上から仕入にかかった費用、出品手数料、通信費などの経費を差し引いた結果の金額が20万円以上である場合は確定申告が必要だという事です。
●副業がスゴイ稼げるようになったんだけど、どうしたらいい?
最初のうちは、副業として始めたアフィリエイトや動画投稿が徐々に拡大して、本業である会社勤めの給料を超えた場合は、どのようになるのでしょうか?
これまで説明してきたとおり、アフィリエイトなどの所得は雑所得になりますが、その規模が安定して本業を超える場合は、「雑所得」から「事業所得」へ移行すると良いでしょう。
実は、雑所得と事業所得に明確な基準はありません。
ですが、国税局によると次のような基準を総合的に判断しているようです。
- 営利性、有償性、継続性、反復性があるか
- 精神的あるいは肉体的労力の程度や人的・物質的投資があるか
- 社会的に職業として認知されているか
- 生計のあてになっているか(ないと生活に影響がでるか)
つまり、副業の収入が安定して本業を超えるようになっているのであれば、十分「事業所得」と見なされるということです。「事業所得」へ移行するためには、個人事業主として開業届を提出する必要があります。個人事業主として開業すると多くのメリットがあるのです。
●個人事業主として開業するメリット
個人事業主として開業するためには、自宅の住所を管轄する税務署に開業届を提出すればOKです。もちろん、サラリーマンとして勤務しながら開業することができます。
参考)個人事業の開業届出・廃業届出等手続き(国税庁) http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm
個人事業主として開業すると次のようなメリットを得ることができます。
1.青色申告で税金を安くできる
個人事業主は、確定申告を青色申告で行うことで最大65万円の所得控除を受けることができます。つまり、納める税金を安くすることができます。
2.本業と副業の損益を通算できる
雑所得では、本業の給与所得と副業の雑所得は別々に損益を算出する必要がありますが、個人事業主になると損益を通算できます。
次の例を見るとわかると思います。
例)副業が赤字の場合
個人事業主ではない場合
(副業は雑所得) |
個人事業主の場合
(副業は事業所得) |
|
---|---|---|
本業の所得 | 500万円 | 500万円 |
副業の所得 | ▲50万円 | ▲50万円 |
所得の金額 | 500万円 | 450万円 |
本業の所得が500万円で副業の所得が赤字で50万円の場合、個人事業主になっていないと、副業の所得がゼロと見なされるだけで所得は500万円となります。
一方、個人事業主の場合は、損益を通算することができるので副業の赤字が通算され、所得は450万円となり結果として所得を小さくすることができます。所得が小さくなれば当然税金が安くなりますから、節税にもなるということです。
3.赤字の繰越ができる
青色申告をしていれば、その年の赤字を最大3年間繰り越して黒字と相殺することができます。そのため、翌年以降が黒字であっても所得を少なくすることができます。
4.屋号で銀行口座がつくれる
個人事業主として開業すると屋号をつけることができます。屋号は、お店の名前やペンネーム、ハンドルネームなど事業活動をする上で使用する名称のことです。その屋号を使って銀行口座を開設することができるようになりますので、個人の通帳と分けて管理することができます。
5.社会的信用が得られる
個人事業主になると社会的信用を得られます。ですから、補助金・助成金などの公的支援を活用できたり、融資を受けやすくなったりします。
つまり、個人事業主として開業すると税金を安くする効果や社会的信用を得ることができるなどのメリットがあるのです。副業での収入が大きくなってきたらぜひ検討してみてください。
今回は、ここまでです。
「副業は確定申告が必要で、個人事業主になると大きなメリットがある」とザックリご理解頂ければ十分だと思います。
次回は、副業する上で気をつけるべき注意事項を中心にまとめたいと思います。
次回も宜しくお願い致します。