お疲れ様です!諜報部長!さすらいの情報収集家Kです。

さて、今回も前回に引き続き「還付申告」について、ご説明致します。

■還付申告を活用しよう!④還付申告の必要書類とは?

前回は還付申告についてザッと概要をご紹介しましたが、
今回は具体的に必要となる書類についてご説明します。

申告する内容によって必要書類が異なりますので、
税務署に行ってから持ってきてなかったことに気がつくような事のないよう、
しっかりチェックしておきましょう。

●前職を年の途中で退職し、年末調整をせずに年越ししたとき

年の途中で退職し、再就職をせずに年越しした場合は、年末調整を受けていません。
その場合は、「前職の月額給与×12か月分+賞与分」を前提として
源泉徴収されている可能性があります。

つまり、その分余計に税金を支払っている可能性がありますので、
還付申告で税金を取り戻せる可能性があります。
該当する方は、次の手続きで還付申告をしましょう。

【必要手続】
・確定申告(退職した翌年から5年以内であれば申告できます。)
【必要書類】
・前職の源泉徴収票(原本)
 ※退職時に前職の勤務先から交付されているハズです。
  紛失した場合は、前職の勤務先に問合せてみましょう。

●マイホームの購入や改修工事を住宅ローンで支払い始めたとき

マイホームの新築や中古物件の購入、増改築等をした時に
一定要件を満たす場合は「住宅借入金特別控除」、
または「特定増改築等住宅借入金特別控除」を受けることができます。
大きな買い物ですから、しっかり減税措置を受けておきましょう。

【必要手続】
・確定申告(控除を受ける最初の年のみ、翌年からは年末調整でOK)
【必要書類】
・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki01/shinkokusho/pdf/h27/05.pdf
・連帯債務がある場合の住宅借入金等の年末残高の計算明細書
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/pdf/005.pdf
・住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(金融機関が交付)
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/mokuji41_01.pdf
・住民票のコピー
・住宅の登記事項証明書
・請負契約書のコピー
・売買契約書のコピー
・給与所得の源泉徴収票(原本)

※敷地の取得に係る住宅借入金がある場合は、以下の書類も必要
・敷地の登記事項証明書
・売買契約書のコピー

多くの書類が必要になりますので、住宅ローンを借りた金融機関に相談することをオススメします。
なお、初年度に確定申告を行えば、翌年からは年末調整で処理することができます。

●災害や盗難などで資産に被害を受けたとき

天災や火災、盗難、横領などで資産に被害を受けた場合は、
「損害金額」と「災害に伴いやむを得ず支出した金額」の一部を雑損控除として所得控除できます。

【必要手続】
・確定申告(雑損控除に関する事項を記載)
【必要書類】
・給与所得の源泉徴収票
・災害等に関連したやむを得ない支出の領収書

損害額が大きい場合は、翌年以降3年に渡って控除を受けることができます。
詳しい要件は、こちら(国税庁)でご確認ください。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1110.htm

●特定支出控除の適用を受けるとき

個人事業主では当たり前な「経費で落とす」という支出計上。
一般的にサラリーマンが自分に必要となる経費を支出として算入することはできません。

それは、基本的に経費となるものは会社が負担しているため、
サラリーマンに支払われる給与は基本的に所得であると考えられているためです。
ですが、仕事に必要な書籍や接待費、セミナー代などの支出が特定の要件を満たした場合は、
実質経費として認められ、その分の所得控除を受けることができます。

ただし、その支出について会社の承認が必要です。

【必要手続】
・確定申告
【必要書類】
・給与所得の源泉徴収票
・該当支出の領収書等
・給与支払者の証明書

詳しい要件は、こちら(国税庁)でご確認ください。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1415.htm

●多額の医療費を支出したとき

家族を含めた年間の医療費の総額が10万円を超える場合は、
医療費控除を受けることができます。
この時、医療保険などの保険金があった場合は、
その分を差し引いて10万円以上となる必要があります。

【必要手続】
・確定申告(医療費控除に関する事項を記載)
【必要書類】
・医療費の領収書など
・給与所得の源泉徴収票

詳しい要件は、こちら(国税庁)でご確認ください。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1120.htm

●特定の寄付をしたとき

国や地方公共団体、公益社団法人などに「特定寄付金」をした時は、
所得控除を受けられます。控除額の上限は、その年の総所得額の40%です。

【必要手続
・確定申告(医療費控除に関する事項を記載)
【必要書類】
・寄付した団体から交付された領収書など
・寄付した団体の証明書類(寄付した団体により異なります)
・給与所得の源泉徴収票

詳しい要件は、こちら(国税庁)でご確認ください。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1150.htm

●還付金の受取方法は?

還付金の受取は、本人名義の預金口座への振込が推奨されています。
ですので、還付申告に行くときは、銀行名、支店、口座番号などもしっかり控えていきましょう。
なお、一部のインターネット専用銀行は取扱いできないものがありますので注意が必要です。

以上、概要をまとめてみました。
還付申告をする内容や要件によって必要書類が異なることがご理解頂ければ十分です。
このような還付金は、自分で気がついて申告しない限り絶対に返ってきません。
該当すると思う方は、ぜひ還付申告をしてみてください。
最寄りの税務署や税理士の方に相談してみるのも良いと思います。

それでは、今回の報告を終了致します。
次回も引き続き、宜しくお願い致します。