こんにちは!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。

さて、今回のテーマも引き続き、
「税務調査シーズン到来」
に関する内容でお話をしていきたいと思います。

<前2回:下記リンク参照>
※2019年税務調査シーズン到来!-①対象になりやすい要因2019年税務調査シーズン到来!-②今からでも修正出来る!

全国的に梅雨明けとなりましたが、
暑さと共に、税務調査も本格シーズンです。
毎年7月~11月初旬くらいまでは、
税務調査が非常に多い時期になります。

既に税務署から連絡があった人、
税務調査の日程が決まっている人も
いらっしゃるかもしれませんが、
まだ、連絡が無いなら、
そして、税務調査の経験が無いなら、
是非、こちらの内容をチェックして頂ければと思います!

2019年税務調査シーズン到来!-③税理士に頼む意味は?

■2019年税務調査シーズン到来!-③税理士に頼む意味は?

前回は「今からでも修正出来る!」
というテーマでお話をしました。

前々回のお話で触れましたが、
税務調査に入られやすいのは、

  • 売上・利益が増えている所
  • 税金の還付がある所
  • 無申告を継続している所
  • 不正をしている所
  • 税理士と関与が無い所

といった要因がある所でした。

この中でも、税理士と関与して
真面目に申告・納税を行っている所や、
極端に売上が低い所はあまり気にしないでも良いですが、
それ以外の所に関しては、
税務署から連絡があってからの応対や、
税務調査後の応対となるとペナルティとなる
追徴課税が多額になる為、
無申告であれば期限後申告の実施、
過去申告内容に不正・誤りがあるなら
修正申告の実施を早めに行うべき、
というお話をしました。

また、過去に税理士と関与したことが無く、
上記のように無申告期があったり、
過去申告に不正や誤りがあったりする場合や、
過去の申告内容に自信が持てない場合等は、
税理士に依頼して解決することも可能、
といったお話をしました。

今回は、上記でも少し触れた
税理士に依頼して解決するという点を掘り下げ、
税務調査という観点において、
「税理士に頼む意味」
についてお話をしていきます。

●税理士に頼む意味(通常時)

国内の法人においては、80%以上が
税理士と関与していると言われています。
さらに、関与していない法人の中には、
税理士自身が代表を務める法人や、
従業員に税理士資格者や
元会計事務所職員等がいる企業もあるので、
全く税理士と縁が無い法人というのは、まずありません。

また、個人事業主においても、一定以上の規模となると、
税理士と関与しているのが通常です。

何故、これだけ一般的かというと、
それだけ税理士に依頼するメリット、
税理士に依頼しないデメリットが存在するからです。

税務調査関連において話す前に、
まずは、通常時、税理士に頼む一般的な意味を
お話していきます。

【適正な申告、帳簿作成等】

これは、税務署等に提出する申告書の作成、
記帳代行と言われる税理士事務所での帳簿作成や、
自社で帳簿作成する場合の会計ソフト利用(自計化)指導、
保管しておくべき証票類(領収書等)の指導等、
税理士に依頼する一般的な業務です。

これは、事業を行う人が納税を行う為に
必ず通らなければならない
申告書作成・提出に関わる業務ですので、
自社でやるか、税理士に頼むか、という選択になります。

その為、分かる人は自社でやっても問題無いと思いますが、
年々変わる税法や各種制度に応対するのが大変、
自分でやる時間が無い、それの応対に漏れた際の不利益を防ぐ、
こういった理由から、税理士に依頼することになります。
昔からある、税理士に事業者が依頼を行う一般的な理由です。

【節税指導・助言】

納税は日本国民や国内で事業活動行う法人等の義務ですが、
金銭的に負担であるのが事実です。

また、税務署のスタンスとしても、
本来の納めるべき税額より少ない場合は
税務調査等の対象となりますが、
本来納めるべき税額より多い場合は何も言いません。

その為、節税というのも、いきなり減らすというよりは、
まずは「必要以上の納税をしない」、「過不足なく支払う」、
というような観点から始まり、
その上で、各種サービスや制度、特例等を利用して、
更なる納税額の圧縮を行う、ということになります。

こちらは、全く無頓着だと多額の納税を行うだけになりますし、
逆にやりすぎると会社にとって不利益が生じる場合もあります。

税理士と関与すると、節税を行うのか行わないのか、
行うならどの程度まで実施するか、
リスクやメリット・デメリットを税理士から助言を受けながら、
経営者・事業主が判断することが出来ます。

ちなみに、個人事業主が法人化するという判断等は、
概ね、節税面でのメリットを考慮しているケースが多いです。

【経営面の助言】

これは非常に意味が広くなります。
最近では、経営コンサルティング的なサービスをウリにしたり、
融資等の資金調達の強みをアピールしたり、
税理士業務以外のサービス提供を行ったり、
多くの税理士事務所が存在します。

要は、経営者や事業主のように事業に携わる人や、
不動産等を保有している資産家のような人にとって、
有益であると思われるようなサービスを、
各種の実績・経験や、他士業・異業種との繋がり、
所属税理士等のスキルによって、行っているということです。

●税理士に頼む意味(税務調査が絡む場合)

では、税務調査が絡む場合の税理士に頼む意味は
どういったものなのでしょうか?

上記で触れた、通常時の意味も勿論前提として存在しますが、
「税務調査」という切り口で見た場合は、
更に付加される内容があります。

【適正な申告、帳簿作成等】

通常時でも触れたこの内容ですが、
税務調査が絡む場合、それを意識する場合は
若干意味合いが変わります。

税務調査は結局のところ、
申告した内容が適正かどうかを
税務署が調査する場です。

その場において、自社の帳簿や保管している証票類は、
その申告が適正であることを示す証拠です。
だからこそ、税務調査時にチェックされそうな箇所は、
帳簿も証票類の保管もキッチリしておかなければなりません。

このような視点は税務署か税理士でないと
わからないことなのですが、
税務調査に精通した税理士と関与していれば、
申告内容も、帳簿の作成も、
それにひもづく証票類の保管の指示も、
税務調査が来たときを考慮して
指導を受けることが出来る、ということになります。

【税務署の窓口、交渉の代理】

税理士と関与していない法人や事業主の場合は、
税務調査を実施する旨を税務署から連絡を受けた時から、
税務調査当日の応対、調査後のやり取り、
修正申告等の作成・提出まで、
全てにおいて自分たちで応対しなくてはなりません。

税務調査は拒否できないので、
日程をずらしたりすることはできますが、
最終的には必ず実施しなくてはなりません。

そして、実施された場合は、上記にあるような
税務署とのやりとりを場合によっては
3か月以上かけて行わなくてはなりません。

しかも、税務署は官公庁の為、
担当調査官とは土日や夜間の応対では無く、
平日の日中にやり取りしなくてはなりません。
これは、個人事業主や小規模法人の経営者にとって、
かなり負担になることだと思います。

ですが、税理士と関与している場合は、
税理士が代理権限証書(※)を
顧客の納税地管轄の税務署に提出しているため、
税務署とのやりとりにおいて、
税理士が代理人になることが出来る、というより、
基本的には税務署から納税者(法人や事業主)に対して
直接連絡がかかってくることが無くなります。

※国税庁:税務代理の権限の明示
 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/zeirishi/annai/001.htm

税理士が税務調査時点で関与していれば、
税務調査を行いたい旨の連絡も税理士に来ますし、
日程調整も税理士経由で税務署と行うことが可能です。

税務調査当日に関しては、殆どのケースは自社で応対ですから、
税務調査1日目のスタートの時点は代表者の同席を
求められますが、税務署側からのヒアリングが完了したら、
その後の調査官応対は税理士に任せて、代表者は外出することも可能です。
※税理士の方針的にむしろ外出推奨、という所もあります。

そして、税務調査が終了した後の税務署との交渉窓口も、
勿論税理士が行ってくれます。
事業主側としては、税理士からの報告で、
「現状は調査官が***と言ってきています」
「今回は+++といった所で落ち着けたいのですが・・・」
というような現状報告を聞き、希望がある場合は
税理士経由で伝えるだけとなります。

このように、事業主・経営者側としては、
調査当日の少しの時間以外は
仕事の時間を取られることもなく、
税務署からの直接の連絡も無く、
税理士とやり取りしているだけで
税務調査を終えることが出来るようになります。

正直、個人事業主や
小規模事業者の経営者の方にとって、

これが最大のメリットだと思います。

【事業主側負担の減少】

税務調査局面で見た場合、税理士に依頼することで、
事業主・経営者側は様々な負担が減少されます。

一つ目は、前段の「税務署の窓口、交渉の代理」で
触れたような、代理人として動いてもらうことで、
諸々の「手間・作業・時間の負担」が大きく減少します。

税務調査は何度も申し上げている通り、
税務署が実行を希望している場合は、
延期は出来ても拒否することはできません。
そして、実施された場合は、諸々手間がかかることが
沢山増加してしまうのですが、
それを税理士が代わりにやってくれるということです。

二つ目は、結果として得られやすいメリットなのですが、
「金銭的負担」の減少です。

これ、簡単に言ってしまうと、
税理士が納税者の代わりに税務署と交渉してくれることで、
納税者が直接税務署とやり取りするよりも、
納税額が低くなる可能性が高いいうことです。

これは絶対にそうなるという訳ではありませんが、
税法や会計・税務に精通した税理士が
申告内容について調査官とやり取りした場合と、
それらが本業ではない個人事業主・経営者本人が
調査官とやり取りした場合で、
どっちがまともな結果になるか?
どちらが良い結果になるか?
という単純な話です。

少なくとも、納税者本人が税務署・調査官と
やり取りした場合より、税理士が交渉した方が
結果が悪くなるということはありません。
本人が行った最高の結果が、
税理士に頼んだ場合の最低の結果、ということです。

そして、三つ目は、「心理的負担」の減少です。

税務調査というものは、悪いイメージが先行しているため、
真面目に申告・納税を行ってきた事業者でも、
非常に不安な気持ちになりやすいものです。

これは、税理士と関与している事業者でもそうなので、
税理士と付き合いが無い事業主の場合には
さらにその不安が増大することになります。
中には、食事が喉を通らなくなったり、
夜になかなか眠れなくなったり、という人すらいます。

ですが、税理士に現状の相談をしたり、
今回の調査における準備をしたりしていくことで、
税務署の狙いも税理士側には概ねわかってくるので、
「最悪のケースでどのようなことになるか?」
というお話を税理士側から聞くことが出来ます。

事業主が不安になっているのは、
税務調査において、そして、
税務調査後の追徴課税等において、
どのような状況まで想定すれば良いか
分からないということなので、
「最悪でも**」
「悪くても++」
というのが明確になるということは、
事業主にとって考える範囲が限定される為、
必要以上の不安から解放されることになります。

必要以上の不安は、上記で触れたような
食事が喉を通らなくなったり、
夜になかなか眠れなくなったりというように、
日常生活に支障をきたしかねないものです。
しかも事業を行う個人事業主や経営者にとっての
それが解消されるメリットがどれだけ大きいか、
ご理解頂けるのではないかと思います。

2019年税務調査シーズン到来!-③税理士に頼む意味は?

今回はここまでとなります。

全3回にわたってお話をした、
税務調査シーズン到来のお話ですが、
いかがでしたか?

理想は、税務調査が来ないことですし、
税務調査が来たとしても大丈夫なように
適正な申告・納税をしておくこと、
そして、税理士と関与もしておくこと、
ということではありますが、
現状がそうでは無い方にとって、
一つお考え頂くきっかけになれば幸いです。

最後に、税務署から既に連絡が来ている方、
まだ税務調査は来ていないけど、
調査が来たら芳しくない状況の方は、
早めに税理士との関与をおススメします。

友人や同業者の知人等で
税理士を紹介してもらえるようであれば、
それが最も手っ取り早い解決方法ですが、
もし、それが難しいようなら、
税務調査応対に長けた税理士の紹介が可能な
下記へご相談ください。
お問合せは無料となっております。

税理士紹介ネットワーク~タックスコンシェルジュ~
https://www.tax-concierge.net/

また、次回宜しくお願い致します。