こんにちは!諜報部長!税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。
さあ、6月になりましたね。もう1年も半分近くですよ!!

さて、前3回にわたって「創業前段階で頂く相談内容」
というテーマでお話をしておりますが、
本テーマは今回が最終です。

<前3回:下記リンク参照>
1回目:創業前段階で頂く相談内容①-税理士への相談時期
2回目:創業前段階で頂く相談内容②-個人事業主か?法人か?
3回目:創業前段階で頂く相談内容③-資金調達が可能なのか?

税理士紹介という事業に携わる関係で、
創業直前段階でのご相談を多く頂きます。

そんな、「創業前段階」という状況でのお客様が
どのようなご相談・ご質問をされるのか?
というポイントに絞って報告していきたいと思います。
創業前段階での相談内容

 ■4つ目:税理士をつけるべきなのか?

このご相談も非常に多く頂きます。
まあ、最終的にはお金が絡む問題ですので、
事業主のご判断になることは間違いありません。

個人的な意見を聞かれれば、
契約しておいた方が安心・安全ではありますし、
以前にそういった報告をしたこともあります。

※参考ページ
開業段階から税理士と付き合うべき4つの理由①~同境遇の経験多数
開業段階から税理士と付き合うべき4つの理由②~資金調達の相談
開業段階から税理士と付き合うべき4つの理由③~人脈の豊富さ
開業段階から税理士と付き合うべき4つの理由④~経理・会計・税務の安定

ですので、一定の判断基準となる項目をお話したいと思います。

●前提条件となる費用

初めて税理士さんと契約をされる方は、
「税理士さんって年間でどの程度支払うの??」
ということをほぼ間違いなくご質問されます。
そこで、最低の基準をお知らせします。

それは、「年間10~15万円(月1万円くらい)」です。

税理士業界は、報酬規程が撤廃されているため、
本当は各事務所が報酬を自由に決定して良いのですが、
実情としてはある程度の相場感が存在しています。

その相場の中で、最も低い金額というのが、
個人事業者」で「年商1,000万円未満」の規模の方を
関与するときにかかる費用である、上記金額です。

簡単に言いますと、ご自身の事業規模がどれだけ小さくても、
自社で経理作業を殆ど遂行しても、上記の金額はかかります。

これを大きく下回るのは、「税理士さんが親戚・友人である」とか、
「事業者ではない方(サラリーマンの申告等)」という場合だけです。

そのため、上記の「年間10~15万円」の予算が厳しい、
という方は税理士さんとの関与は見送った方が良いと思います。
※もちろん、法人の場合や、初年度からでも売り上げが1,000万円超の場合は、相場が上がりますので、ご注意ください。

●判断基準①:自分で出来ないことを頼む

上記を踏まえたうえで、
税理士さんとの関与をする・しないと検討される場合、
幾つかの判断基準があります。

一つ目が、出来ないことを頼む、
つまり、外注ということです。

事業者(法人・個人問わず)の方たちは、
年間の活動結果を確定申告として報告しなくてはなりません。
そして、報告に沿ったうえで、税金を納める必要がある
というのがルールです。

ただ、中にはこういった作業が
非常に苦手という人もいますし、
諸々の事業活動を優先するため、時間的な余裕が無い、
という人もいます。

そういった際の外注先として、
依頼するのが税理士さんということです。
現在の法律では、税務申告書の作成・提出代行は、
税理士以外はできませんので、
税理士さんと関与する、本来の目的とも言えます。

●判断基準②:売上水準

上記の①の判断基準は、
税理士という資格が創設された理由でもありますし、
非常にわかりやすいのですが、
最近ではパソコンや会計ソフトも気軽に手に入れられるようになったため、
自力で申告されている方も非常に多くなっています。

では、自分で申告出来るから、
税理士と関与しなくて良いのか?ということですが、
売上が大きくないうちはそれでも良いかもしれませんが、
売上がある程度上がってきているので あれば、
それは危険ですし、勿体ないです。

売上が大きくなって、利益の額が大きくなるほど、
リスクが高まるのが税務調査です。
税務調査が入った時、税理士さんの関与が無ければ、
代表者が全て税務署とやりとりし、資料をそろえ、応対していくという事になるため、
事業活動に大きく影響が出ます。
さらに、税理士さんがついてないことで、
経費計上におけるミスや計算間違い等も発生している
可能性が高くなるため、
税務調査時には大きな痛手となる可能性もあります。

また、勿体ないというのはどういうことかというと、
売上が高くなることで、必然的に大きくなりやすいのが、
「経費」と「利益」です。

「経費」に関しては、
諸々の企業を見ている税理士さんには圧縮の提案を
頂けるかもしれませんし、
通常の経費の使い方で対象となる
補助金・助成金の情報を頂けるかもしれません。

「利益」に関しては、わかりやすく節税提案です。
節税というのは、本来の意味は「過不足無く納める」
ということであり、知識が無いと多く納めてしまうかもしれないのが、
現在の法律だということです。

●判断基準③:創業時の融資

これも、大きな判断基準です。
前回に「創業前段階で頂く相談内容③-資金調達が可能なのか?
というテーマでも触れさせて頂きましたが、
創業タイミングで融資を考えているようでしたら、
絶対に税理士さんと関与をした方が良いです。

もちろん、そういった相談を大きく受けている
税理士さんであれば、融資の許可が出た実績を多数知っているので、
頼りがいがある!ということはもちろんですが、
融資決定後、返済完了するまでは、金融機関に
決算書を毎期提出していくのが普通です。

中には、融資のタイミングの時だけ、
コンサルタントの人とお付き合いをして、
税理士さんとの契約はしない、という人もいますが、
実際に決算書まで今後も提出していくのであれば、
融資タイミングで専門のコンサルタントを利用するかどうかは別としても、
税理士さんと契約して、今後の体制も万全にした方が良いのは言うまでもありません。

●上記をクリアできない、当てはまらない場合

上記の水準をクリアできない、
当てはまらないという場合は、
正直なところ、無理をして税理士さんと付き合う必要はありません。

創業とは言っても、色々な形があります。
ご自身一人で開始して、自分のペースで仕事を受けていくのも、
立派な事業です。
その際、通常の企業と同様に税理士さんと関与をしてしまうと、
負担になってしまうのは当然です。
税理士さんと付き合うことにメリットは多数存在しますが、
必要以上の負担になってしまうのは元も子もありませんので、
ご自身の要望・条件・予算等を考慮して、
適切なご判断をして頂ければと思います。

もし、ご自身でのご判断が難しいという事であれば、
お気軽に下記サイトからお問合せ頂ければと思います。
※税理士紹介ネットワーク(Tax-Concierge)
http://www.tax-concierge.net/

それでは、今回の報告は以上です。
次回からは、また別テーマで報告致しますので、
宜しくお願い致します。