こんにちは。諜報部長。
税理士で諜報部員のAです。

さて、今回の報告も、
先日発生した、熊本~大分での震災を踏まえて、
「熊本地震における被災者の方への寄付金・義援金の取扱い」
についてお話致します。

寄付金・義援金

被災者の方への寄付金・義援金の取扱い~後半~

この度の熊本地震により被害を受けられた皆様に、
心よりお見舞い申し上げます。

前回は、寄付金・義援金の
税制上の取り扱いについてお話致しました。
簡単にまとめますと、個人・法人問わず、
寄付金・義援金を支払った対象が明確で、
国や自治体、もしくはそれ相応の適切な団体であれば、
支払った証明となる書類を添付することで、
相応の控除や、損金算入が認められるという話でした。
今回はその証明書類についてのお話です。

 ●義援金を支出したことが確認できる書類とは?

次に掲げる書類が該当します。

  1. 熊本県下や大分県下の災害対策本部が発行する受領証
  2. 募金団体の預り証
  3. 郵便振替で支払った場合の半券(受領証)
    (その振込口座が義援金の受付専用口座である場合に限ります)※注
  4. 銀行振込みで支払った場合の振込票の控え
    (その振込口座が義援金の受付専用口座である場合に限ります)※注
※注※個人の寄附者が確定申告をする際には、
募金要綱、募金趣意書、新聞報道、募金団体のホームページの写しなど、
義援金を振り込んだ口座が義援金の受付専用口座であることが分かる資料を、
郵便振替で支払った場合の半券(受領証)や銀行振込で支払った場合の振込票の控えと併せて、
確定申告書に添付又は確定申告書提出の際に提示することとなります。
法人の寄附者につきましては、書類として保存する必要があります。

 ●災害見舞金の支出や自社製品を提供された法人の方

被災された取引先に対して支出する災害見舞金で、
被災前の取引関係の維持・回復を目的として、
災害を受けた取引先が通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間
において支出するものは、交際費等に該当せず損金に算入されます。

また、被災者を救援するために緊急に行う自社製品等の提供に要する費用は、
寄附金又は交際費等には該当せず、広告宣伝費に準ずるものとして損金に算入されます。

(※)前回・今回の記載内容は、平成 28 年4月1日現在の法令等に基づいて記載しています。

●最後に・・・

震災が発生したことに対し、心を痛め、
自分・会社で出来る範囲で被災者の方へ支援を行う。
この行為自体、とても素晴らしいことであり、
賞賛されるべきことです。

そのような行動を起こすことの出来る人たちには、
あまり控除だ損金算入だは、気にならないことかもしれませんが、
こういった、素晴らしいことを実施する人たちへ
少しでも有益な情報を、と思いまして、記載致しました。

さて、今週の報告は以上です。
また、次回宜しくお願い致します。