こんにちは!諜報部長!
税理士紹介サービスを営む、諜報部員のSです。

6月も後半です。そろそろ、今年も半分経過ですよ!

さて、前回前々回
「実際のお問合せから分析する、新しく税理士と契約する理由」
というテーマでお話をしておりますが、
今回も引き続き、同様のテーマでお話させて頂きます。

税理士さんとの契約局面は、
「新しく税理士さんと契約する」
「今の税理士さんを変更する」
という二つに大別されます。

今回は、その中で、
「新しく税理士さんと契約する」というご希望について、
実際のお問合せを踏まえてお話したいと思います。

新しく税理士と契約する人とは

 ■3例目:法人、Web・IT関連

今回の例は、比較的新設の法人様で、IT関連の事業をやられています。
お問合せを頂いたのは、2期目に入られて3か月ほど経過したタイミングです。
場所は近畿地方:中心都市であるK市が所在地です。
元々は代表者が1人で活動されていましたが、
事業拡大により2名ほど従業員を追加した状況です。

IT関連ということですが、分野が広いので、具体的に申し上げると、
Web制作やそれにまつわるシステム開発等を行っています。
売上に関しては、初年度が1,000万円前後ですが、
今期は2,000~2,500万円くらいに増加予定、という状況です。

●お問合せを頂いた背景(法人:IT関連事業の場合)

IT関連事業となると、非常に分野も広く、
ものによっては多額の投資や設備が必要なものもありますが、
基本的に新しくスタートする会社においては、
多額の設立時費用を必要とする事業内容を選ぶことは非常に稀です。

こちらのお客様も、Web制作やWeb上でのシステム開発ですから、
初期の設備もパソコンやその周辺機器、必要となる経費も人件費が中心で、
従業員を増やすまでは自宅でやられていましたので、
ほぼ粗利率100%の事業をされています。

こういった事業をやられるお客様は、
若い方も多く、コスト意識も非常に高いので、
自分で出来ることは自分で!
というお考えの方が多数いらっしゃいます。

このお客様も、法人設立だけは司法書士さんに頼んだようですが、
それ以外の税務署・役所の各種届出は自ら行っていました。
また、パソコンと毎日向き合うのが仕事の為、
経理等の知識があまり無くても、
自力で会計ソフトを使うのには抵抗が少なかったようで、
市販の会計ソフトを購入して1期目の経理を進めていました。

法人とはいえ代表者しか所属していませんので、
自ら新規顧客と既存顧客へ営業し、
Webページやシステムの制作を日々行い、
その後、領収書や支払伝票を自分でまとめる、
ということを全て一人でやっていました。

また、営業活動の一環として、
取引先との飲み会や食事会も欠かさず持つようにしていました。

その営業活動の甲斐もあり、
喜ばしいことに大きな受注を獲得し、
何とか従業員も来期の初めから採用できる状況になった!
さあ、後は決算しなきゃ・・・。

というのが設立~1期目の終了状況です。

●なぜ、税理士さんに依頼することを検討しているのか?

このケースの場合、結論を申し上げるまでもありませんが、
自分ではもう限界」というのが大きな理由です。

この状況に近いことを経験されたことがある方なら
お分かりだと思いますが、
「会社設立以降、全て自分で準備」
「営業活動」
「実作業(制作・納品)」
「人員採用」
「経理作業」
これ、全部一人でやるのはかなり大変です。

規模が相当小さいなら別ですが、
受注が多くなったり、事業が拡大したりすればするほど、
比例して業務量が多くなることが大半の為です。

更に、採用した従業員がいると言っても、
全部の作業を分担できるわけではありません。
自分以外は雇用者であり、会社側の人間は自分だけですので、
社会保険、税金、支払、入出金確認・・・
といったことは入ったばかりの人に任せるわけにいかない為です。

また、経理・総務等に所属したことが無ければ、
税務署や役所、公官庁から送られてくる書類は
殆どが初めて目にするものばかりのはずです。
パソコン操作に自信があって、
会計ソフトの使い方はわかっても、
それだけではわからないことが多数出てくるのが実情です。

さらに、自力での会計入力状況の為、
「これで正しいの?」と思うことも、
1期続ければ出てきている状況なわけです。

1期目は自分だけだったし、売上も多くなかったけど、
従業員も増えて、事業規模も拡大する状況において、
これ以上我流で進めるのは・・・というのが偽らざる本音だと思います。

また、こういった一人で何でもバリバリ進められる、
バイタリティのある事業主は、
やりたいこと」というのが多くあったりします。

経理や役所のやり取り等、
自分の専門分野でない箇所に時間を割かれるより、
事業の本筋である、「営業」や「実作業」に
関わることに集中した方が、
もっと会社の業績も上向くことが多いです。

こういったお客様の場合は、
開業直後からの関与実績があり、
記帳代行や給与計算等の実務作業を一緒に依頼することも可能な
税理士事務所をご紹介することが多いです。

●じゃあ、最初から依頼すればいいんじゃないの?

もちろん、そういった意見もあります。
ただ、こういったIT関連のような元手がかからないビジネスの場合、
最小限の経費で進めていく前提だからこそ、開業することもできる、
という場合があるわけです。

当然、この事業主の場合も、
最初から税理士さんに依頼することも考えていましたが、
売上が安定するまでは・・・、とお考えの末、
出来る限り自分でやることを選択したわけです。

さらに、自分ひとりですし、
本来は個人事業でもスタートできるわけですが、
諸々の理由があって、初期費用の掛かる法人設立を選択している状況も、
よりコスト意識を高める結果になったのだと考えられます。

さて、それでは、今回の報告は以上です。
次回は、「実際のお問合せから分析する、新しく税理士と契約する理由」の
4つ目について、報告致します。

また、次回宜しくお願い致します。